★問題点は? 舛添都知事の政治資金流用と税金無駄遣いの考察★

舛添東京都知事

 

◆舛添都知事の不適切な政治資金の流用や、税金を無駄遣いする浪費問題を契機に、知事や国会議員の役割や待遇について考えるべきこと

 

毎日毎日、舛添都知事の政治資金問題ばかりが報道されてウンザリです。イギリスのEU離脱問題(BREXIT)や、アジア安全保障会議での米中対立など、詳しく報道すべきNEWSは他にいくらでもあると思いますが、日本のTV放送はどこを目指しているのでしょうか? さて、あのような税金の無駄遣いや説明をされる舛添氏が、都知事という要職に就かれていることに唖然としますが、同時に品のない報道が散見されて見るに堪えませんので、問題の論点を整理するとともに、感じたことを少々綴りたいと思います。

 

 

●政治資金規正法違反について●

 

舛添都知事は違法なことは一切していないとの自信があるため、あのような強気なスタンスを取っているのでしょう。というのも、政治資金規正法はお金の支出に関しては、支出内容に関する規定がなく、公私混同の使い方をしようが、領収書を貰い記録をしてあれば問題はない模様です。だから、第三者委員会がチェックしようが、痛くも痒くもない。

 

問題は、公私混同をする舛添都知事の姿勢や行動であり、政治資金規正法がザル法であることでしょう。この点についてきちんと言及し、改善していくような機運を高めて貰いたいものです。ケチなのは人格というか性向なので、ネタとしては面白いかもしれませんが、名誉棄損みたいな報道は聴いていて不快です。

 

 

●海外出張での豪遊について●

 

費用対効果の観点から検証すべきでしょう。そもそも都政に頻繁な海外出張が必要だとは思えませんが、ファーストクラスに乗ろうが、スィートルームに泊まろうが、その必要性が論証できて、使ったお金分の成果が東京都に得られれば問題ないでしょう。しかし、これまでの弁明を聴いていると説得力がある説明は皆無ですので、個人的には浪費だと思っています。

 

ただし、これは程度の問題であり、そもそも論として、税金を大切に使おうという意識の欠如だと思います。自分の財産(財布)だったら絶対に無駄遣いはしない癖に、出所が税金となると目的も効果も考えずに、使えるものは全部使おうという行動は、舛添都知事に限らず他の政治家にも見られる姿勢であり、チェック機能の強化が必要だと思います。

 

 

 

 

●一番の問題は「新宿区の都有地を韓国人学校に貸与」しようとしていること●

 

それよりも、一番の無駄遣いであり、国益を損ねる舛添都知事の蛮行は「新宿区の都有地を韓国人学校に貸与」を主導していることではないでしょうか? 都民の大切な資産や税金がどうして韓国のために使われなければならないのでしょう? この点だけでもリコールに値する暴挙であり、是非ともマスメディアの皆さまには本件についての指摘と、糾弾を期待したいものです。※以下(→「舛添知事の暴走」と指摘も 保育所より「韓国人学校を優先」の都方針(j-cast))より抜粋。

 

東京都が、韓国政府へ貸し出す方針で協議を始めると発表(16年3月16日)したのは、新宿区矢来町の約6000平方メートルの都有地だ。09年に閉校した旧市ケ谷商業高校の跡地で、16年度末までは新宿区立愛日小学校の校舎として利用されるが、17年4月以降の使途は未定だった。

 

16年3月20日の産経新聞電子版によると、14年7月に舛添知事が訪韓した際、朴大統領から用地確保を依頼されたことを受け、都は知事からのトップダウンで候補地を探していた。都内にはすでに韓国人学校が1校あるが、韓国側は敷地の狭さなどを理由に新たな学校の整備を求めていた。

 

こうした都の方針に対し、「舛添知事は韓国人学校より保育所をつくれ」と批判の声を上げたのは、都議会議員のやながせ裕文氏だ。やながせ都議は16年3月17日更新のブログで、

 

「都心一等地にある都有地を、韓国政府に優先的に貸与することによって、都民はどのような利益を得られるのでしょうか?」

と問題提起。東京都心で保育所不足による待機児童が社会問題化している中で、「貴重な都有地が、他国の利益のために優先的に利用される」と述べ、都の決定に疑義を呈した。

 

 

 

●都知事や国会議員の給料についての考察 政治家は割の良い職業か?●

 

最後に、都知事の夏の期末手当(ボーナス)が約380万円でけしからんなどという報道も見られますが、知事の年収は2千万円少々、退職金が4千万円少々とのことです。この報酬に噛みつくのはいかがなものでしょうか。東京都に限らず、全国の47都道府県の長という要職の給料が年収2千万円前後。これを高いと感じるか、安いと感じるかはそれぞれでしょうが、責任や果たき役割を考えれば、この程度の給料に対し、貰い過ぎなどと騒ぐのはいかがなものかと思います。

 

日本の上場会社の役員に就けば最低でも年収3千万円以上が担保されますし、社長や上位の企業の役員になれば年収1億円以上もざらです。さらに言えば、米国大手上場企業300社の2015年におけるエクゼクティブの年間報酬の中央値は、約12億円であったそうです。もっと言えば、世界のヘッジファンドマネージャーの平均報酬は4.65億米ドル(500億円前後/年収)であったりします。凄いですねー。ちなみに、日本の最近の流行は上場EXITだと思います。

 

別に年収の高い企業を比較に出してどうのこうの言うつもりもありませんし、舛添都知事を擁護するつもりは微塵もありませんが、報酬に満足できないから、少しでも節約しようとする思考が働いているのが、今回のケチ臭い騒動の顛末かと思います。自身が節約したお金の代わりの出元が「税金」というのが、もうどうしようもなく救いがないのでアウトですけれども。

 

個人的には知事職がこんな給料では、優秀な人材が集まるはずがないと思います。ワイドショー的に騒ぐだけではなくて、国会議員や知事に求める仕事や成果、報酬についてどうしたら政治が良くなるのか? を透明性や評価を含めて、前向きに考えるような議論に期待したいものです。