★知多市民体育館トレーニング室について★

 

令和6年(2024年)3月議会(第2回定例会)一般質問

 

知多市議会議員 川脇裕之

 

「③市民体育館トレーニング室について」

 

(1) 令和4年度及び5年度の利用実績について

(2) 年間の維持管理費用について

(3) 施設維持の検討について

 


 

次に「3番目、市民体育館トレーニング室について」質問いたします。スポーツ基本法に基づき、各地方公共団体は国のスポーツ基本計画を参酌(さんしゃく)して、「地方スポーツ推進計画」を定めるよう努めるものとされており、本市では、第2次知多市スポーツ推進計画(令和3年度~令和12年度)が最新の計画になります。

 

知多市スポーツ推進計画では「いつでも だれでも どこでもスポーツを楽しみ いつまでも健康に暮らせるまち」を基本理念として掲げ、「地域での健康づくり」「スポーツを楽しむ機会の提供」「スポーツ施設の充実」以上3つの基本目標を掲げています。 

 

基本目標に「スポーツ施設の充実」を掲げているにも関わらず、市民体育館のトレーニング室は、2024年3月末に廃止される予定となっております。これについては、令和5年2月改訂「知多市公共施設再配置計画」(※1)P47「今後の方向性」において、市民体育館のトレーニング室は、近隣に整備される健康増進施設が同等の機能を有する予定であること、及び器具の老朽化により、健康増進施設の運営開始にあわせて廃止し、ニーズに合わせた別の用途での活用を検討します。と記載されており、このたびの廃止は、この方針を実行に移したものと認識しております。しかし、複数の利用者の方からなぜトレーニング室をなくすのかという疑問の声や、健康維持のために安く利用できている施設がなくなることに失望している。といった声を聴いております。つきましては、以下の3点について伺います。

 

市民体育館トレーニング室は、地域の利用者に親しまれている施設であると認識しておりますが、利用状況及び経費を確認いたしたく、質問の(1) 点目、令和4年度及び5年度の利用実績について、質問の(2) 点目、年間の維持管理費用について伺います。本年度の利用実績は12月までの人数をお願いします。

 

次に、私が伺った利用者の声からも、その継続を望む方が少なからずいらっしゃると考えておりますが、質問の(3) 点目、市民体育館トレーニング室の施設維持は困難であるのか、廃止するという結論に至った経緯や理由を確認いたしたく、施設維持の検討について伺います。

 

◆答弁

 

◎市長 

 御質問の3番目、市民体育館トレーニング室についてでございますが、市民一人ひとりがスポーツに親しみ、健康に暮らせるまちづくりを進めるとともに、スポーツを推進していく上での諸課題の解決を図るため、第2次知多市スポーツ推進計画を策定し、取り組んでおるところであります。本計画では、多様化しているスポーツニーズに対応するため、関係機関や事業者と連携して新たなスポーツ施設を整備し活用するなど、スポーツを楽しむ環境を充実させることとしています。

 市民体育館トレーニング室につきましては、新たに近隣に建設される健康増進施設にトレーニングジムが整備されることから廃止いたしました。御質問の1点目から3点目までにつきましては、健康文化部長から答弁させますので、よろしくお願いいたします。

 

◎健康文化部長

(1)令和4年度及び5年度の利用実績について

 利用者数は、年々減少傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響も大きく受けました。4年度は、19,715人、5年度の12月末現在では、15,641人の利用実績となっております。

 

(2)年間の維持管理費用について

 5年度当初予算ベースで、トレーニング指導委託料が約950万円、トレーニング機器保守委託料が約20万円の年間約970万円の経費がかかっています。

 

(3)施設維持の検討について

 健康増進施設にトレーニングジムが整備されることに加えて、多くの器具が老朽化し、買い替えに費用を要すること、及び市内に民間事業者によるフィットネス施設が整備されたことに伴い、利用者数が減少していることを考慮して廃止といたしましたので、よろしくお願いいたします。

 

◆再質問

 

答弁ありがとうございます。ただ今お答えいただいた内容について再質問いたします。

 

●再質問①

市民体育館トレーニング室の廃止を決定して以降の、情報発信について確認いたしたく、再質問の(1) 点目、施設廃止に関しての利用者への周知について伺います。

 

◎健康文化部長

令和5年7月からトレーニング室内を含む市民体育館内において予告掲示しました。

また、同年11月号広報ちた及び市ホームページに廃止する旨を掲載し、周知を図りましたので、よろしくお願いいたします。

 

●再質問②

次に、広報ちたや市HPでの案内、市民体育館での掲示を目にした利用者から声が寄せられていると思いますが、再質問の(2) 点目、施設廃止に関しての利用者からの要望等について伺います。

 

◎健康文化部長

健康増進施設の料金設定が市民体育館と比較して高いため、市民体育館と同程度の料金設定としてほしい旨の要望がありましたので、よろしくお願いいたします。

 

●再質問②

次に、市民体育館トレーニング室は、1回:330円、月定期券:2,300円とリーズナブルな料金設定でした。市民体育館と同程度の料金設定としてほしい旨の要望が利用者からあったとのことですが、同等の機能を有するとされる健康増進施設アクアマリンプラザのトレーニングジム利用料金は、1回利用券が500円であり定期券の設定はございません。

 

アクアマリンプラザは、民間事業者が施設を建設し、所有権を公共に移転した後、運営や維持管理を行う事業形態であるBTO方式で設置・運営が行われます。このため、民間事業者である株式会社西知多健康増進パートナーズが今後の管理運営を担いますが、東海市と知多市で構成する西知多医療厚生組合から建設と20年間の運営等に33億円を超える資金を投じており、準公共施設の位置づけであると認識しております。

 

利用料の価格決定権は経営主体である株式会社西知多健康増進パートナーズにありますが、市民割引定期券などを発行することで、市民に安価な料金での利用を可能とし、市がその割引費用を株式会社西知多健康増進パートナーズに支払う、といった施策も可能であると考えます。そこで、再質問の(3) 点目、アクアマリンプラザの利用に関して、定期券等の市民割引を設定して利用料金を補助する考えについて伺います。

 

◎健康文化部長

アクアマリンプラザは、最新機器を揃え、また、利用できるメニューにも違いがあり、単純には比較できないと考えますので、料金を補助する考えはありませんので、よろしくお願いいたします。

 

◆要望

 

答弁ありがとうございました。それでは、答弁いただいた内容を踏まえ、要望を申し上げます。

 

知多市スポーツ推進計画では「地域での健康づくり」「スポーツを楽しむ機会の提供」「スポーツ施設の充実」の基本目標を掲げております。年間延べ2万人程度の利用がある施設の存続を望む利用者の方をはじめとする市民の健康増進のために、スポーツ施設の安価な利用料金の設定は意義があることであると考えます。

 

アクアマリンプラザの利用に関して、残念ながら、定期券等の市民割引を設定して利用料金を補助する考えはないとのことです。しかし、他の自治体では、市民サービス又は福祉の向上のため、その他公益上市長が必要と認めたときは、割引券又は無料券の発行により、利用料金を減免するといった取り組みを実施しているところもあります。具体的には、群馬県安中市の健康増進施設恵みの湯の事例や、ふる里センターの温泉施設入湯料の市民割引料金を設定している奈良県五條市、大阪府河内(かわち)長野市、和歌山県橋本市の広域連携協議会による取り組み等もございます。(※2)(※3)

 

アクアマリンプラザの利用に関しては市民の方から市民割引を求める声を多数聴いております。知多市スポーツ推進計画の目標達成に向けた一つの施策として、定期券等の市民割引により補助することの検討を提案いたします。

 

以上、市民体育館トレーニング室の廃止に伴う代替案について要望を申し上げて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 

 

【参考資料】

(※1)令和5年2月改訂「知多市公共施設再配置計画」

 

(※2)安中市健康増進施設恵みの湯条例施行規則

https://www1.g-reiki.net/annaka/reiki_honbun/r354RG00000284.html

 

(※3)河内長野市・橋本市・五條市広域連携協議会

https://www.city.kawachinagano.lg.jp/soshiki/30/3038.html