●市議会への請願
本12月議会で市民の方からの請願がございましたので紹介します。以下、請願書の内容です。
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<請願件名>
議長及び議会が、法令の規定に違背する違法な議会申し合わせ事項に依拠して議会運営を行うことなく、地方自治法、知多市議会基本条例及び知多市議会会議規則等の法令を順守し、当該法令に基づく適法な議会運営を行うこと等を求める請願
<請願者>
中井將嗣 様(知多総合法律事務所 弁護士)
●請願者説明、議会運営委員会における審議内容
議会運営委員会にて審議が行われ、請願者による請願内容の説明、及び賛成討論が1件、反対討論が2件ありました。議事録が公開された後、転載いたします。
●請願への賛成討論
本会議最終日に請願案件の採択がございました。わたくしは本請願は「一部採択」すべきものであるとの判断から、賛成討論を実施いたしました。以下賛成討論で申し上げたことを記します。
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本請願は、5項目からなるものです。そのため、一括審査ではなく、各項目を個別に審査する必要があると考え、それぞれの項目について申し上げます。
最初に第1項についてです。請願者から次の指摘がございました。
1点目、議会申し合わせ事項というのは、法令ではないこと。
2点目、議会の運営は、法令に則って⾏なわなければならないこと。
3点目、議会申し合わせ事項には、法令に違反する違法な取り決めがなされていることがあることを確認してもらいたいとのこと。
4点目、今後は、法律、条例、規則等の法令に則った、適法な議会運営をしてもらいたい
とのこと。
以上の4点です。議会申し合わせ事項よりも、市議会基本条例及び市議会会議規則が優先されるべきとの指摘はもっともです。そのため、議会申し合わせ事項が法令の規定に違背するかどうかの確認と検証を実施する必要があります。そして、適法な議会運営を行うことは当然の義務であると考え、「趣旨採択」すべきものと考えます。
次に第2項~4項は、係争中の案件に関連する事項のため、本12月議会で審議することは適当ではないと考えますが、知多市市議会会議規則と議会運営に関する確認事項との整合性の不備を指摘されている以上、検証する必要があると考え、「継続審査」すべきものと考えます。
最後に第5項は、市民が議会に対し、何らかの⼿続きを⾏なった場合に、議会が、当該市⺠に対し、⾮公開の「議会申し合わせ事項」を理由とすることは、⼿続的正義の観点から妥当性を欠くとの指摘はその通りです。そして、情報公開を求められたことに対し、公開を拒否する理由はなく、また積極的な情報公開が必要であると考え、「採択」すべきものと考えます。
以上、本件は、一部採択すべきものであるとの考えであり、本請願第4号全体について否認すべきでないとの意見を申し上げ、賛成討論といたします。
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他の自治体では「採択」「不採択」「一部採択」「趣旨採択」を項目ごとに審査して結果を出す市議会もございますが、知多市議会では「採択」or「不採択」の二択しかなく、これは課題であると捉え、今後改善に取り組んで参ります。
また、本件は市議会における陳情の扱い軽視が問題の発端となっております(以下、中井様の許可を得て、陳情を掲載します)。市民の要望である陳情の取り扱いについて、議員への情報共有や審議など、議会の運営に疑問を投げかけるものであります。私は陳情が本会議で審議・審査されないのは適切ではなく、陳情書も請願書と同じ取り扱いをするべきである(同じ取り扱いをしている他の自治体が多くある)と考えておりますので、こちらも改善を促していきたいと考えております。