★「地方公務員就職」一般行政職における職員採用について「自治体職員採用」★

◆「地方公務員就職」一般行政職における職員採用について(知多市職員採用)「自治体職員採用」◆

職員採用

 

●職員採用における問題意識と課題(地方公務員採用)

  • 「人材が重要な役割を担う地方行政において優秀な職員獲得に向けた取り組みが必要である」

  • 「公務員採用は、受験者が応募しやすく、受験資格が公平であり、選考が適性&能力基準で、試験が定量的であり、評価が公正で透明であることが望ましい」

  • 「現状の知多市職員採用には課題があり、改善できることが多々あると考える」

 

 

●質問の背景

 

住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担う行政の仕事は、売買する製品やサービスが明確である民間企業と比べても、人が担う役割が大きく、人材がすべてといっても過言ではあない。自治体にとって職員が事業の要であり宝である。

 

そのような中で、一般行政職においては、中途採用がほとんどなく、いわゆる新卒採用から定年まで約40年間働くことが一般的であり、生涯賃金を考慮すれば正規職員1名の採用は2億円~3億円の投資である。人材が重要で大きな投資であるからこそ、優秀な職員獲得に向けた取り組みが重要であるのではないか。

 

知多市では、本年より一般募集枠の中に「一般教養試験を行わない採用試験」を実施する一方で、近年「学歴制限や年齢制限を厳しく」するなど、試験内容を緩和して受験資格を厳格にする変更をしている。

 

この年齢や学歴で採用の入り口を制限する変更は、機会均等に逆行する取り組みであり、適切ではないと考える。行政の職員採用は機会均等と公正性を重視すべきであろう。

 

  • 「受験者が応募しやすい環境を整備すること」 
  • 「受験資格が障壁や先入観などを取り除いて公平であること」
  • 「選考が応募者の適性・能力のみを基準として行われること」
  • 「試験が定量的に評価できる項目であること」
  • 「評価が公正で透明性の高い内容であること」

 

職員採用は,以上の条件を満たすことが望ましい.との問題意識に基づき「一般行政職における職員採用について」質問を実施。

 

 

Q1.職員採用の過去5年の動向及び実績について

 

1-① 一般採用の受験者数、合格者数及び採用者数:

  • 平成25年度は、受験者数58人、合格者数13人、採用者数13人(男性7人、女性6人)
  • 平成26年度は、受験者数142人、合格者数28人、採用者数28人(男性17人、女性11人)
  • 平成27年度は、受験者数93人、合格者数23人、採用者数22人(男性9人、女性13人)
  • 平成28年度は、受験者数133人、合格者数26人、採用者数23人(男性12人、女性11人)
  • 平成29年度は、受験者数158人、合格者数32人、採用者数27人(男性18人、女性9人)

 

1-② 社会人経験者採用の受験者数、合格者数及び採用者数:

  • 平成25年度から平成28年度までは、募集をしていない。平成29年度は、土木建築の区分で、受験者数2人、合格者数1人、採用者数1人。 

 

Q2.職員採用試験について

 

2-① 一般採用試験の内容:

  • 第1次試験では一般教養試験、論文試験、職務の適性を審査する検査。第2次試験では集団面接、第3次試験では個人面接。

 

2-② 一般教養試験の実施方法:

  • 採用試験の統一実施について、県内各市で試験実施日程や方法を協議し、試験問題の提供、採点及び結果の処理を公益財団法人日本人事試験研究センターに委託して実施。

 

2-③ 一般教養試験を課さない選考:

  • 今年度から、多様な受験者を確保するため、一般教養試験を行わず、これまでの経験や意欲などを重視する「自己推薦試験」を導入してる。
  • 試験内容は、第1次試験では、自分の特技や経験などアピールしたいことを記述する自己PR試験、論文試験、職務の適性を審査する検査を行い、第2次試験では集団面接、第3次試験では個人面接を実施。

 

Q3.採用選考における公正性の確保について

  • 地方公務員法において、競争試験又は選考によるとされており、知多市では募集要項を定めて、競争試験を実施している。試験区分や面接の段階に応じて面接方法や面接官を代え、採用選考の公正性を確保している。

 

Q4.職員採用の多様化について

 

4-① 申込書類の受付方法:

  • 受験者本人に直接窓口へ申込書類を持参していただき、提出時に書類の記載内容を確認して受け付けている。

 

4-② 年齢制限緩和の考え:

  • 職員の年齢別構成の適正化を図る観点などから、職種ごとに、現在の受験資格の年齢制限を設けており、現時点で年齢制限を緩和する考えはない。

 

4-③ 学歴制限緩和の考え:

  • 多様化、高度化する行政事務の遂行には、一定の知識、経験等が必要であり、大学卒業の資格要件について、緩和する考えはない。

 

4-④ 民間試験を活用する考え:

  • 土木建築など技術系の人材は確保しにくい状況にある。民間企業で広く利用されている試験を導入することで、受験者数が増加したという他自治体の事例もあるので、今後、研究を進めていきたいと考えている。

 

4-⑤ 社会人経験者採用枠の拡大の考え:

  • 即戦力となる様々な経験や能力、専門性を持った人材の確保は必要であると考えている。今後も、必要な職において社会人経験者の採用をしていきたい。

 

Re-Q①:採用者数の男女の内訳は?

  • →Q1へ統合。

 

Re-Q②:採用人数の方針は?

※知多市は年度毎に採用者数に大きなばらつきがあり、かつ本市は同規模の自治体と比べて多くの人員を採用しております。例えば、人口が同規模の、大府市や日進市、蒲郡市は、10名~15名程度の採用に留まっている。

  • 退職者相当数を基本にしている。ここ数年、退職者数も多く、毎年度、事務事業の増減、組織体制等を踏まえて採用人数を定めている。

 

Re-Q③:適性を審査する検査とは?

  • 民間企業が提供している作業検査法の一つで、検査によって、習熟効果やストレス耐性、情緒安定性などを把握するもの。

 

Re-Q④:1次試験の「一般教養試験」「論文試験」「職務の適性を審査する検査」の配点比率は?

  • 「一般教養試験60%」「論文試験30%」「職務の適性を審査する検査10%」

 

Re-Q⑤:採点結果の点数の公開及び本人への通知の有無は?

  • 点数の公開はしておらず、本人に合否のみを通知。

 

Re-Q⑥:一般教養試験を行わない「自己推薦試験」による採用予定人数は?

  • 本年度、事務は3人、土木建築は2人、社会福祉士は1人を募集。

 

Re-Q⑦:自己推薦内容を記述する自己PR試験について具体的には?

  • 試験当日に会場で、30分の限られた時間内に、これまでの自分の経験や能力をどのように公務員の仕事につなげられるのかという点を、表現させる試験。文章以外に、図表や絵で表現することを認めている。

 

Re-Q⑧:自己PR試験の評価の公正性をどのように確保しているのか?

※一般教養試験というペーパーテストの点数で評価できる試験方式と違い、自己PR試験や論文試験、面接試験は定性的な評価が可能になる。定性的な評価が悪いと言っているのではなく、従来の一次試験では、一般教養試験で一定点数以上を採らねば突破できず、一般教養試験の点数を不当に扱わない限りは、公正性が担保された試験である。

※そして、論文や二次試験の面接等で筆記試験以外の能力や意欲、適性を測っている。一方で自己PR試験は採点や、定量的な評価が難しいと考えており、点数化、もしくは、複数人のクロスチェック体制、等の自己PR試験の評価の公正性をどのように確保しているのか伺う。

  • 自己PR試験は、複数の評価項目を設定し、複数の評価者により採点、点数化することで公正性を確保している。また、このPR試験の内容は、2次試験以降の面接にも使用している。

 

Re-Q⑨:職員採用試験への郵送による申込受付の考えは?

※受付は申込者に負担を強いることがないよう、郵送受付を実施すべきであると考える。

※全国の多くの自治体で郵送による受付をしており、愛知県では豊田市、尾張旭市、田原市、みよし市他で郵送提出を認めている。

  • 申込者の負担等にも配慮し、郵送での受付を今後検討していく。

 

Re-Q⑩:EXCEL等他の様式での申込書類の提供、及びインターネット経由で申し込みができるようにする考えは?

※現状、申込書はPDF形式で提供している。PDFは記入のハードルが高く、紙での提出は、受付側も管理や集計に手間がかかる。

※栃木県の大田原市や大阪府の富田林市、和泉市、四條畷市などで申込フォーム等を活用してWEBエントリーを実施している。愛知県瀬戸市では原則インターネット申込。

※管理や集計の面から合理化することが可能であり、受験者にとっても負担が少なくなり親切であるネット経由の申し込みの考えについて伺う。

  • EXCEL等の電子データでの提供及びインターネット経由の申込みについて今後研究していく。

 

Re-Q⑪:知多市の受験資格は近隣市と比較しても厳しい制限であり、受験資格の年齢制限、学歴制限の根拠は?

※知多半島5市の平成31年4月1日採用予定の事務職の受験資格は以下の通り。

・半田市では平成3年4月2日生まれ以降の短大卒以上、高校卒は別枠。

・大府市では平成3年4月2日生まれ以降の大卒、または、平成元年4月2日生まれ以降の大学院修士。

・東海市では昭和63年4月2日生まれ以降の短大卒以上、高校卒は別枠。

・常滑市では昭和53年4月2日生まれ以降の短大卒以上。

この状況を踏まえて伺う。

 

  • 現在の職員構成として20代後半の職員が多くなっているため、受験資格の年齢要件を昨年度、事務職で従来の30歳から25歳までに引き下げた。
  • 一方、応募者の少ない土木建築及び社会福祉士を40歳までに引上げた。
  • 一般行政職の学歴については「大卒もしくは短大卒」の要件を「大卒」の要件としている。このように職員の年齢構成や職種に応じて受験資格の年齢と学歴を設けている。

 

Re-Q⑫:知多市の職員採用の大卒以上の受験資格を緩和する考え、及び高校卒の採用枠を設ける考えは?

※2時間の一般教養試験の代わりに30分の自己PR試験はおかしいのではないか? 30分で何が書けて何を評価するというのか?

※試験内容を緩和化して入り口を狭くすることは大いに疑問。

※受験資格の変更により、短大卒の方と大卒の26歳~30歳の方は、本市の職員採用の受験資格を失った。これは、知多市役所職員を目指して短大に進学された方や、20代後半の方が、市役所職員を希望して働ける可能性を失ったことをを意味する。

※大学全入時代を迎え、大学は選ばなければ誰もが進学できる時代。大学進学をするか否かは、本人の学力だけではなく、大学の授業料など費用面の負担を解決できるかという家計によるところが大きく、本人の努力ではいかんともしがたい家庭環境によるものが大きく影響する。

※市役所職員の大多数を占める一般行政職において、大卒以上しか応募を認めないというのは不平等。

※東海市と半田市が事務職において、高校卒と短大卒以上を分けて採用しており、常滑市は受験資格を短大卒以上としてる現状を踏まえ、受験資格の緩和と高卒採用について伺う。

  • 一定の知識、経験等は必要であり、大卒を現試験の受験資格要件としている。応募者数も充足しており、大卒の受験資格要件を緩和する考えはない。
  • 知多市では、職種によって高卒の採用枠を設け、毎年募集をしている(※注:一般行政職以外)。
  • 一般行政職で高卒の採用枠を設けて募集している市は県内37市中10市程度と少なく、知識や経験を重視し、知多市においては高卒の採用枠を設けていく考えはない。

 

●職員採用における要望と提案①:職員採用試験の申込方法・受付方法について

  • 申込受付は郵送での受付の速やかな導入をお願いしたい。また、申込書類のEXCEL等の電子データ提供とインターネット経由の申し込みについても、こちらも早急に対応いただきたい。
  • 郵送申込が受け付けられても、申込書類へ直筆で紙に書くという現状は変わらない。私が新卒就活を実施した15年以上前でさえ、民間企業へのエントリーは紙からWEBに移行していた。これは、アナログが悪くてデジタルが良いの話ではなく、利便性の高いものをなぜ導入しないのかという問題。
  • 申し込みが紙への直筆でなければならない理由があるとは思えない。導入自治体の事例を参考にしていただくとともに、市サーバに接続しなくても、セキュリティが担保された格安で利用できるSSL付き申込フォームサービスが民間では数多く提供されているので、検討いただきたい。

 

 

●職員採用における要望と提案②:採用人数及び職員採用試験の受験資格について

  • 申し込みが紙への直筆でなければならない理由があるとは思えない。導入自治体の事例を参考にしていただくとともに、市サーバに接続しなくても、セキュリティが担保された格安で利用できるSSL付き申込フォームサービスが民間では数多く提供されているので、検討いただきたい。
  • 平成25年度と平成26年度で採用人数に倍の開きがある。退職者相当数を採用するとのこと、年度によって採用人数を大きく変動させるのは望ましくないと考える。定年退職予定者数はほぼ正確に人数が確認できる数字であり、年度毎に退職者相当数を補充するのではなく、年齢構成に配慮するためにも、できるだけ採用者数の平準化を図る計画を立てていただきたい。
  • 労働者の募集及び採用について年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならないという、雇用対策法第10条は、公務員については適用除外だが、年齢制限や学歴制限をすることが違法ではないからといって、自由に厳しくしても良いということではないと考える。
  • 知多市は従来の年齢制限30歳までとしていたものを25歳に引き下げた。また、学歴制限を「大卒もしくは短大卒」としていたものを「大卒」に限定した。これは短大卒及び26歳から30歳までの方の、雇用機会を奪ったことを意味し、緩和して機会を多く与えるならともかく、制限して機会を減らすことが公正で有益な施策であるとは思えない。
  • 一定の年齢別構成を図るという方針は理解できるが、20代後半の職員が多いのは採用試験の結果であり、20代後半の職員が多いと市政運営上支障をきたすとは思えず、採用を毎年の退職者相当数の補充ではなく、平準化する計画を立てれば解決できる問題である。
  • 知識を問うのであれば筆記試験が最も妥当であり、職員になるのに経験が必須とするのか? 地域行政に携わる仕事がしたい、知多市の発展や住民の福祉の増進のために働きたい、という意欲のある人材に対して、適性やポテンシャルの有無や能力を、競争試験または選考で選ぶべきであり、大卒の25歳以下だけを対象にするのは、公平性の観点からも疑問である。
  • 意欲と能力のある人材を教育や研修を通じて育成することが、組織として取り組む課題であり、目指すべき姿であると考え、年齢制限と受験制限の緩和を提案する。同様に、熱意ある高校卒の人材は、十分に活躍できる機会があると考え、一般行政職の高校卒枠の設定を検討していただきたい。

 

 

●職員採用における要望と提案③:職員採用試験の公正性について

  • 多様で優秀な人材の確保に向けて、「自己推薦試験」を導入するという新たな試みは理解できるが、これまでの自分の経験や能力をどのように公務員の仕事につなげられるのかという点を、30分で表現させる試験はあまりにも稚拙である。
  • 手書き30分で書ける量は、大体400字程度(原稿用紙一枚相当)である。2時間の一般教養試験の代わりに、30分の試験を課すことは、公正に評価できるかの観点からも疑問である。自己PR試験を課すのであれば、自己PRが十分にできる時間と内容とすべきであり、採用試験の手間暇を惜しむべきではない。
  • 受験資格を制限した上で受験対象者数を減らし、定量評価しにくい試験で選抜する仕組みでは、公正ではない恣意的な採用の余地が発生しかねない。
  • 民間試験の活用について、他の自治体で試験項目に民間のSPI方式を選択できるようにしており、採用試験は定量評価できる民間試験を選択肢に導入するなど、公正性と透明性を確保できる項目としていただきたい。

 

 

●職員採用における要望と提案④:公務員の社会人経験者採用について

  • この5年で社会人経験者募集をしたのが平成29年度のみで、採用者数は1名とのこと。充足しているので採用する必要性がなかったのかもしれないが、一般行政職においても、多様な人材や、幅広いまたは専門の知見を持った人材を職員として迎え入れることは、行政サービスの改善や、職場の活性化に繋がると考える。
  • 採用者数の平準化にも関連するが、一般採用は一定数に設定して、退職者補充を社会人経験者で採用するという考えも有効であると考え検討いただきたい。

 


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コメント: 2
  • #1

    匿名 (日曜日, 07 10月 2018 02:18)

    採用試験の持参エントリーは不便でしたので改善されてありがたいです。それでも、ネットエントリーできないって昭和の慣習かよとウンザリした気持ちになります。

  • #2

    川脇裕之(管理者) (日曜日, 07 10月 2018 21:09)

    >#1様
    コメントありがとうございます。
    おっしゃる通り、エントリーの情報を受け付けするのにどうして紙で提出する必要があるのか?紙書類への直筆記入という慣習には私も辟易しておりますが、郵送受付がされることにより、応募者の負担は少しは改善できたと考えております。利便性向上のためにネット申込含め引き続き改善を促して参ります。